〜2日目〜         









7時半にホテルを出発。7月とはいえ曇天の北海道の朝、やはり肌寒いです。晴れと曇りでは景色の見え方もだいぶ違うので、どうにか晴れてほしいです。

豊富市街手前のセイコマで補給食を調達。田舎町でもあり安くて品数豊富なセイコマは旅行者にもありがたいですね。しかも交通系電子マネーに 対応しているのでとても便利です。しかしこのあたりの住民はSuicaやKitacaなんて知っているのでしょうか?

萌えキャラ起用でその道の方には有名な沿岸バス。その存在は知っていましたが、まさかここまで大胆なラッピングを施しているとは・・。偶然にも前方にお巡りさんが写りこむ シュールな構図に。

道道444号へ入り日本海へ向けて西進。サロベツ原野を横断する道です。

見渡す限り草原が続くサロベツ原野。北海道らしい広大な風景ですが、吹きさらしの風が強くあまりスピードが出ません。。まだ朝早いため交通量はわずかです。 原生花園ということですがツーリングマップルによれば年々花が少なくなってきているそうです。



やっとの思いで道道106号まで到達しました。サロベツ原野は散策するにはいいですが、チャリで走るには風向に注意が必要です。ここからは針路を北へ。

これぞライダー憧れの道!
道道106号通称オロロンラインは日本海海岸沿いにひたすら延びる電柱もない好景観道路。原野と日本海に挟まれた延々続く一本道を最北端目指して 走る、まさに北海道ツーリングの醍醐味を味わえる道です。

内陸側には牧草ロールも転がっていて、まさに思い描いた北海道の風景がここにはあります。曇り空なのが非常に悔やまれます。

もはや人工物は道路標識と反射板くらいです。逆に夜なんかはとても走れたもんじゃないです笑

さっきからちょいちょい生えてるこの原始的な植物はなんていうんだろう?

そして北海道名物、同じような景色の道が延々続きます。この道は景色がいいので苦にはなりませんが、ツーリングマップルは北海道版だけ縮尺が大きいので(他地域は1センチ=1.4km、 北海道版は1センチ=2km)、プランニングには注意が必要。追い風もあって楽にアベレージ40km/hをキープして巡行〜



段々と晴れてきました。やっぱり晴れと曇りでは景色の見え方も印象も全然違いますね!オロロンラインも北上するにつれて変化が出てきました。



遠いけども、意を決して来てよかったな〜と思える最高のツーリングルートです。利尻礼文サロベツ国立公園は最北の国立公園。



9:30     42.5km
こうほねの家という休憩施設へ。トイレと自販機がありました。106号の高台にあり、2階は展望台になっています。





海岸へ出られるようなので行ってみます。

このあたりは岩場ですが少し先は砂場のようですね。一番向こうがノシャップ岬かな?

106号オロロンラインはまだまだ続きます。追い風で快調に北上。

近くに宗谷本線抜海駅があるので立ち寄ってみました。抜海の市街地からは少し離れています。1日5往復の普通列車が停車。





10:25      67.5km
ノシャップ岬到着〜。紅白灯台とイルカのモニュメントがトレードマーク。灯台は雪に紛れないよう紅白に塗られており、高さは全国で2番目だとか。 さすがにここまでくると観光地然としていて、付近も水族館や観光客向け飲食店などが散在しています。到着した時は人もまばらでしたが出発間際に 年配の観光客がバスでどっと押し寄せてきました。ここまでは快調に来れて、なんとスタートからのアベレージは約28km/hでした!



ノシャップ岬からは稚内市街方面へ4kmほど南下。今まで追い風だったので当然向かい風ですが、予定より早い到着なので無問題。

山積みテトラポットの向こうに北防波堤ドームが見えますね。


立派な造りの北防波堤ドーム。ここから先が市街になります。


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せっかくなので稚内駅にも寄ってみます。もちろん初訪問ですが鉄道ではなく自転車で来ることになるとは思っていませんでした。次いつ来るかわからないので、自転車ですが最北端駅 来駅証明書を購入しました。

最南端鹿児島まで通じる鉄路。駅舎はリニューアルして道の駅も併設され立派で活気がありますが、稚内駅自体は1面1線のみの寂しい駅です。

稚内よりも南稚内のほうが栄えています。昼食はやっぱり海の幸ということで回転寿司にしました。12時出発。

海沿いをトレースする国道238号を北上。目指すは宗谷岬です。

空港周辺を過ぎてからは人家も少なく交通量も僅かに。30km/hオーバーで巡行。

宗谷丘陵が見えてきました。風力発電機が建っています。このあたりは国道沿いに小さな集落があるようです。

昆布が並べて干してあります。漁業の町ですね。

先端のほうは海っぺりの道で国道のハイライト。景色もよく気分爽快!



このまま行けばあと6kmほどで宗谷岬ですが、宗谷丘陵の景色もいいらしいので内陸へ。

丘陵へ向かうので当然上りですが比較的緩やか。



ん〜素晴らしい風景です!なだらかな起伏のある独特の地形は「周氷河地形」と呼ばれ、地表の凍結・融解を繰り返してできたそうです。

雄大かつ変化に富んでいて、しばし見入ってしまいます。

ブランド牛の宗谷黒牛が放牧されています。のんびり草を食む姿がかわいらしいですね。そりゃあ狭い牛舎で飼われているよりもいい牛になるに決まっています。





息を呑む絶景の連続。天気もよく、北海道の短い夏を満喫!ここだけで半日くらい時間を取って、のんびり過ごしたいですね。 ホタテの貝殻を敷き詰めた白い遊歩道もあるそうです。







名残惜しくも、宗谷丘陵を下りR238へ。合流地点は宗谷岬を過ぎたところなので、少し戻ります。

13:30    106km
ついに来ました、宗谷岬!!ライダーなら誰もが憧れる到達地です。43km先のサハリンは霞んで見えませんでしたが、最北端の地に立ち感慨もひとしお。




売店で「日本最北端到達証明書」を購入。付近も食堂など「最北」シリーズがあちらこちらに。観光客、バイク、自転車がどこにいたのかというほど 集結していますが、ここまできたのなら是非宗谷丘陵にも足を運んで欲しいですね。


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最北端を極めたので、あとはどんどん南下して行きます。R238宗谷国道でオホーツク海側も海沿いをトレース。高波で洗われたりしないのかしら?



最北の海岸道路を過ぎると緩やかですがアップダウンがいくつかあります。普段ろくに走っていない身分、走行距離100kmを越え若干キツく感じられてきます。でもそこは 日本百名道に選ばれている宗谷国道、高台からの景色は疲れを忘れさせてくれます。







今日の宿泊地のある猿払村へ。猿払村は日本最北でかつ北海道一面積の大きい村。

オホーツク海を見るのは今回の旅が初めて。オホーツク海で獲れた、と聞けばなんでも旨そうに聞こえますよね。蒼々として冷たそう。


道路脇になにやら白い山が。なんだろうと思って後で調べてみたら、なんとホタテ貝殻の山だそうです!猿払村は稚貝放流事業が成功し日本一のホタテ 水揚げ高を誇っています。その昔貧しかった最果ての村が、現在では高額所得ランキング上位の常連だとか。すごいサクセスストーリー!気になった方は調べてみてください。


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そんなリッチピープルのまち猿払の市街地。セイコマもありますね。役場が宮殿のように立派とのことで、一目見ておけばよかったです。

15:30    138km
道の駅さるふつ公園到着〜。併設の「ホテル猿払ふるさとの家」が本日の宿です。走行距離が長く疲れましたが、早めに着いてよかったです。


立派な造りのホテル猿払。シングル利用ですが部屋はツインでした。キャンプ場とコインランドリーがあるのですが、コインランドリーは 使用休止中で使えず、仕方なく風呂場で洗いました。また道の駅ですが日用品等の販売はないので、必要であれば先ほどのセイコマで調達したほうがよさそうです。


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夕食はホタテ尽くし!フライ、刺身、煮物、クリーム煮、焼物、和え物など、ホタテ料理の数々で感激。売店でお土産用に冷凍貝柱を発注しました。